和ドレス・ウエディングドレスのオーダードレス・レンタルドレス

私が打ち掛けでドレスを作り始めた理由は本当にご縁が合ったのだと思わざるを得ません。

ご縁はきっと誰にでもあると思います。

結婚もご縁。
出会いもご縁。
仕事もご縁。

そんな私がこの仕事を始めることとなったきっかけをお聞き頂きたいと思います。

そもそも結婚式とのご縁は高校時代にさかのぼります。
一番始めに始めたアルバイトが巫女さんでした。

当時、実家のある横浜で週末だけ色々な場所で巫女さんをしていました。

アルバイトとはいっても、巫女さんは一生に一度の大切なイベントのお手伝いさせて頂くのです。
失敗は許されません。

お二人の幸せを願いながら、祭壇にお供え物などを準備します。

簡単な作法ではありますが、言ってはいけない言葉（「終わる」や「切れる」など）から始まり、
回る時にお互いに向き合う内回り、榊という葉の束などは鼻息がかからない様に鼻より上で持つ、
杯は口をつける部分に触れない、など、まだまだありますが、
基本的な日本の挙式をこの時学びました。

私が文化服装学院に通い始めたその頃、「打ち掛けでドレスを作ってみたい」
そんな軽い気持ちで中古の打ち掛けを購入。

それが２７年前です。

私は打ち掛けの魅力に取り付かれました。

打ち掛けに込められた想い、華やかさ、気高さが私の心と響き合いました。

公に好評されたのはお友達である、モリノブライダルサロンの森野さん（横浜プリンセスガーデンの現社長）が「うちにも作ってよ。」の一言で、モリノブライダルサロンはゼクシーの２ページを使っての広告を行いました。

当時はまだ誰も手がけていなかった事でしたので業界からは賛否両論。

「打ち掛けをドレスにするなんて邪道だ！！」
「これなら打ち掛けを着ない方でも和の会場に映える。」

そして花嫁さんからは、大変好評だった様で
「予約がいっぱい入ってすぐにぼろぼろになってしまった。」
と、嬉しい再注文を頂きました。

和ドレスを製作するのはとても楽しい反面、とても難しいのです。

まず、生地が限られている事。柄が大きい事。使える部分が少ない事。

そんな悩みに同じ反物を二反使って製作することが出来る様になったのは
京都にある二条丸八の田中会長と松井さんのお陰でした。

現在日本で打ち掛けをデザインから製作している会社は残念ながらたった二社しかありません。
その中の一社である株式会社二条丸八さんから大切に作られた反物を譲って頂いております。
京都の会社から、気に入った柄を選んでドレスに製作をするそんな流れで現在も製作をしております。

先日そんな二条丸八の松井さんから裏話をお聞き致しましたのでそっとお教え致しますね。

柄を一つ製作するのに約５０万円！？

二条丸八には一つの柄をデザインするのに現在約２０人の
絵を描く技術士の方がいらっしゃるそうです。
（有名な方に依頼した場合は更にすごい価格になるそうです。）

色々な会社とのコラボもあるそうで、
能の生地や現在では職人さんも殆ど居なくなってしまった手織りなども
わずかながら残っていて、そんなすごい技術を活かした
集大成と言えるのが打ち掛けなんです。

そんなスゴイ素材を使ってドレスを作っちゃう何て本当に贅沢ですよね。